ベースにまつわるエトセトラ その3


第何次かはわかりませんが、当時のバンドブーム。
少なくとも私の周囲では、ですが、カリスマだったのは「BOΦWY」でした。




残念ながら私が初めて聴いた頃は、もう解散が決まっていたのですが。
それでも、初めて「ロック」という音楽を意識したのは、BOΦWYのアルバム「SINGLES」でした。
飽きるほど聴きまくった記憶があります。
「ベースはピックで弾くものだ!」とか思ってた頃でもありますね。




そうこうしているうちに、すぐに解散の時は訪れてしまいました。
でも、一瞬だけでもBOΦWYをリアルタイムで知れたのは良かったなあ、と思います。






さて、BOΦWY解散後、各メンバーの皆さんは、それぞれの活動を始めました。
氷室さんはソロ活動、高橋さんはDe-LAX等で活躍されてましたね。




でも何といってもビックリしたのが、布袋さんが吉川晃司さんとのユニット「COMPLEX」を結成したことでした。
それぞれソロでも十分活躍できるビッグネームの二人が組んだユニット。
当時テレビやラジオから少しだけ聴こえてくる「BE MY BABY」がカッコよくて。
早く彼らの音楽が聴きたくて仕方ありませんでした。




それは私の周囲も一緒でした。
でも当時私は中学生。
CDを自分で買う、ということは滅多になく、CDをレンタルしてテープにダビングする、というのがメインでした。
(「メタル」とか「ハイポジション」とか、最近の人はわからないんでしょうねえ。)




さて。
ここから少し恥ずかしい話なんですが…。
当時の私、なんとなく「人の注目を浴びたい」って思うことが多かったのです。
「できもしないことをついつい口走ってしまう。」ということがあったりなかったり。
いわゆる厨二病、ですね。




当時、誰もがCOMPLEXのCD(テープ)を欲しかったのです。
でもどこを探しても大人気で、どこへ行ってもすべてレンタル中という状態。
そんな誰もが欲しくて探し回ってる時に…。
ついつい口走ってしまったのです。




「オレ持ってるよ。」って…




すると、即座に「ダビングさせてくれ〜。」という声が殺到。
当然なんですが…さあ困りました。
ただ、少しだけみんなの興味を引きたかっただけだったのですが、とんでもないことになってしまいました。
とりあえずその場はなんだかんだ理由をつけて、翌週まで待ってもらうことにしたのです。




さあ大変。
近所のレンタルショップどこを回ってもなかったのに、今からどうやったら手に入るのか。
もちろんCDを買うなんていう大金は持ち合わせておりません。
何とかしてレンタルしてこなければ…。




で、思いついたのが、電話帳に載っているレンタルショップに片っ端から電話をかけ、すぐに借りられるかどうか聞く、ということ。
必死でしたから、どこまでも行こうと思っていました。
もう後には引けません。




ところがかけてもかけても、どこにも在庫がありません。
当たり前ですね。
それだけ大人気の新譜なわけですから。
どこまででも行くつもり、と言いながらも、電話帳も範囲に限界がありますから。
一軒、また一軒と可能性が消えていきます。




そしてついに最後のお店になりました。
「あの〜、COMPLEXのアルバム、レンタルできますか?」
それまで何十回と繰り返してきた言葉を言います。
この時点でもう半泣きです。
お願い…お願いします。





『はい、1枚だけありますよ。』






キター(・∀・)!






「お願いです。今すぐ行きますから、取り置いてください!」
姿の見えない店員さん相手に、電話口で土下座せんばかりの勢いで。
店員さん、少し渋っていましたが、何とか了承してもらいました。




ちなみにそのお店、自転車で2時間かかるところにありました。
今考えると、ネットも携帯もない時代に、よく行ったこともないお店に辿り着けたものだと思いますが。
それでも蜘蛛の糸をつかむような努力の結果、何とか手に入れることができたのです。





そして翌週。
何事もなかったかのように、ダビングしたテープを持って学校に行ったのでした。
当然女子優先でw。






そんな一連の流れを見ていた親があきれて、最後CDを返しに行く時には車で送ってくれました。




「できもしないことを言うのはやめよう。」ということを、身をもって思い知った出来事でした。








で、何故こんなことを(ry



(ホントスミマセン。次で終わる…と思います。)