ベースにまつわるエトセトラ その2


そんな感じで、人生初のバンドを組むことになりました。




とはいえ素人の集まりで中学生。
スタジオを借りるのもままなりませんで、誰かの家に行って生音で合わせるくらいで。
でも、それだけでも十分楽しかったですね。
それでみんなでお小遣いをためてスタジオに行ったら、アンプにつないで大音量出すだけでドキドキして。
1フレーズ合わせただけで、自分がいっぱしのミュージシャンになったような気さえしていました。






さて、話は変わりますが、私が通っていた中学は地域でも指折りの荒れ荒れ中学でした。
人数は少なかったんですが、よく他の中学の子が「遊び」に来たり、連れだって「遠足」に行ったりしていましたw。




そんな我が中学でもバンドブーム。
私たちの他にも何組かのバンドがありましたし、そういう状況を見てさらに新しいバンドができる、といった感じでした。




当然のようにそんなやんちゃグループでもバンドを組むことになったみたいで。
ただ、音楽に特別興味があるわけでもない暴れん坊たち。
パートとかは決めたようですが、何をしていいのかわからなかったみたいです。




で、彼らの中でベースを担当することになったのが、当時そのグループのナンバー2、イケメンのKくん。
その頃からKくんと顔を合わすたびに「今度ベース教えてよ。」と声をかけられるようになりました。




私もそんなにうまかったわけではないですが、それでも彼らより一日の長がありましたので。
どうしようか考えた結果、当時大流行していたBOΦWYの曲をお手本にしてレッスンをしてみました。
そんなに難しいテクニックも必要ありませんでしたし、そこから基本的なことを学んでもらえれば、と思いまして。
TAB譜を準備して、見方とかから話しながら弾いて。
「ホンキー・トンキー・クレイジー」のイントロを「ボーン、ベーン、ドーン」と弾くだけで「おー、すげー。」みたいな。
そんなんだけでも褒められると嬉しかったりして。




今にして思えば、彼らとはこの頃から仲良く話すことが多くなりました。
怖い思いをすることもありませんでしたしね。
私にとっては、とてもいい人たちでした。
まさにベース様々といいますか。
こんなことでもなければ、仲良くなるようなこともなかったでしょうし。
まさに「芸は身を助く」でしたね。






そんなことが2〜3回あったかと思うんですが、もっと他に楽しいことがたくさんあったんでしょうね。
彼らが本格的にバンドを組むことはなかったようです。





結局彼らが楽器を手にすることもなかったみたいですが、楽器って高いですからね。




仮に彼らが楽器を買おうとしてたら、もしかして体育館裏で何かしらの事件があったりしたのかなあ、なんて、二十年くらい経って最近思いました。






で、何故こんなことを思い出したかと言いますとね・・・。


(まだまだつづく)