夫婦の形


先日、都内某所にて、それはそれはうら若き女性達を前に講義する、という機会がありまして。
ま、苦手とばかりは言ってられませんね、仕事ですから。
それはそれで、なんとかつつがなく終わりました。


で、その仕事場の近くに、一緒に仕事をしている先輩、Aさんのお宅がありまして。
今日お宅にお招きいただいていたのです。
何やら、Aさんの奥様(美人妻)が「話がある。」とのことで。


Aさんの奥さん、Nさん(あえて)は、私が新人の頃にお世話になった方で。
とりあえず酔っ払いぶりは、非常によく覚えています。
まさかその後にAさんと結婚されるとは、夢にも思わなかったんですけどねえ。


それにしても「話」って何でしょう?
かなり緊張しながらお宅へ伺ったわけです。


Aさん宅にお伺いすると・・・僕らの訪問時間に合わせて、Nさんが料理の真っ最中。
結構遅い時間になってしまっていたのですが、わざわざ時間を合わせて作ってくれてたんですね。
出していただいた料理の数々、非常に美味でした。
しばらくの間、料理を堪能しながらビールを空けていたわけです。


さて、食事も一段落して、Nさんもテーブルについた時、思い出したのです。
・・・そういえば話ってなんだっけ?
怒られるのかな。


「あの・・・Nさん、そういえば話って・・・。」
『あ、そうそう、言いたいことがあったんだけど。アンタさあ、どうなのよ。』
「どうって・・・何がですか?」
『いいの?』
「いいとは思わないんですけど・・・。」
『これからどうすんのよ。』
「どうすんでしょうねえ。」


どうやら仕事で怒られる、というようなことではなかったようですが。
まさかそんな話題になるとは、予想だにしていませんでしたので。
ちゃんとしたお答えが出来ずにスミマセンでした。
でも、心配してくださっていることは心に沁みました。
ありがとうございました。


さて、普段Aさんは仕事場で、「ウチは別居だから。」とか「最近会ってねえし。」といった、なんというかこう・・・クールな部分がありましてね。
「結婚生活ってそんなもんなんかなあ。」なんて思ってたんですが。
そんなわけないですよね。
そこには確かに「愛」がありました。
そこのところをきちんと報告しておきたいと思います。


何はともあれ、お二人が仲良く暮らしている光景を見ることができて、安心しました。
いろいろな意味で、ご馳走様でした。


・・・ま、安心している場合じゃないんですけど。